女性の社会進出が当たり前となり法律が整ったことで、
産休、育児休業取得率が高くなりました。
それに伴い、産休のお知らせメールが届くことも珍しいことではなくなりましたね。
「産休のお知らせが来たけど、どうしたらいいの?」
「産休メールの返信って、どういう言葉で返信すればいいのか分からない…」
妊娠出産はプライベートなことなので、どう対応していいのか分からない時がありますね。
それが会社関係のことであればなおさらです。
根掘り葉掘り聞くのはとても失礼でマナー違反になります。
産休に入る人に失礼がなく、安心して産休に入れるような返信ができたらいいですね。
ここでは社内や取引先などの産休のお知らせメールへの対処と、
自分が産休のお知らせメールを送る時の例文や注意点などをご紹介いたします。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
産休のメールには返信しないといけない?
会社のパソコンなどに社内もしくは取引先の相手などから
産休メールが届いたことはありますか?
その場合、返信はどうするか悩んでしまうこともありますよね。
勤めている会社の規模や人数に寄っても社員同士の関わり方は変わってくるものです。
人数の少ない会社や営業所などに勤務して場合などはメールなどではなく
口頭で挨拶することが多いのではないではないかと思います。
しかし反対に人数の多い会社に勤務している場合は、業務連絡のメールなどで送られる場合もあるようです。
規模の大きな会社であっても
同じ部署で毎日顔を合わせている相手ならば、メール返信ではなく直接言葉を伝える方が自然ですね。
勤務人数が多ければ多いほど社内の人の全員を知っているということもないですから、
産休のメールが送られてきたとしても
その人自体「知らない」「知ってはいるけど直接関わったことはない」場合もあるでしょう。
もしその相手と親しくないのであれば、返信する必要はないでしょう。
業務上においての支障が起きないようにその人が休みであるということを把握しておけば問題はありません。
「同じ部署でないけれど関わりがある人には返信する」というのがよいかもしれません。
産休に入る報告メールに返信する際の注意点
産休の報告のメールに返信する時、注意しなければならないこととは何でしょう。
まずはビジネスメール全般に通ずる注意点、マナーです。
メールの最初に宛名を書く
送信相手先を間違えていないことを確認できるので
正式名称で明記することがマナーです。
相手が同じ社内の場合は「苗字+役職名」「苗字+さん」
取引先などの社外の場合は「会社名+部署名+役職名+氏名+敬称(様)」
くれぐれも間違いのないようにしましょう。
メールの最後に署名する
誰から来たメールなのかを確認するためです。
相手方のパソコンなどに登録されている場合もありますが
最後に名前を書くということは当然のマナーであると言えます。
引用は消さない
来たメールをそのまま返信すると本文が引用されます。
どのような内容が送られてきたかの確認にもなりますので、
引用は消さず、そのまま返信するようにしましょう
産休の報告メールなどはプライベートにも関わる報告ですね。
このような場合は、プライベートに関わるような内容は避けましょう。
同時にプレッシャーをかける表現もしないようにしましょう。
詳しくは『産休メールの返しに「元気な赤ちゃん」は使っていい?』で説明しますね。
産休のメール返信をする時、件名はどうしたらいい?
基本的にビジネスメールへの返信は、マナーとしてそのメールに返信します。
つまり来たメールのタイトルの冒頭に「Re:」を付けて返すということです。
こうすると届いたメールを開かなくても、
見る前にどの件についてのものなのかを把握することができるからです。
これは産休の挨拶メールに関しても同じことです。
例えば「産休のご挨拶」というタイトルのメールには
「Re:産休のご挨拶」というタイトルで返信ということになります。
「産休のお知らせ」であれば「Re:産休のお知らせ」になりますね。
産休のメールは仕事上の報告メールではありますが業務内容のメールではないので、
基本的には㏄(カーボンコピー)やbcc(ブラインドカーボンコピー)は必要ないと思います。
その会社に寄っても変わるので、
周りの人がどのようにしているのかを確認するのもよいでしょう。
社内メールの一斉送信で各個人にメールがきた場合は上にあるように
来たメールに返信でよいのですが、
メーリングリストで送られてきた場合はちょっと注意が必要です。
産休のメールなどに返信する場合は、
全員宛てに返信するのではなく、送信者個人に返信をした方がよいでしょう。
【産休メール返信】社内でのマナーと例文
ある程度親しい同僚の場合ならば少しカジュアルに、以下のような返信でもよいと思います。
親しいとはいっても社内メールなのでプライベートな内容は避けるようにしましょう。
「○○さん
産休に入られるのですね。
どうぞ、お体に気をつけてお過ごしください。
また一緒にお仕事をできる日を楽しみにしています。
署名」
「〇〇さん、おめでとうございます。
仕事のことに患うことなく、
まずは赤ちゃんを一番に考えてお大事にしてください。
お戻りになったら、赤ちゃんの写真みせてくださいね。
署名」
きちんと返信をするのなら、こちらのような内容がよいのではないでしょうか。
「○○様
お疲れ様です。
この度は、おめでとうございます。
おいそがしい中、お知らせいただきありがとうございました。
お休み中の業務につきましては
□□さんと連絡を取り合い進めてまいります。
大変な時期だとは思いますが、
お体に気を付けてお過ごしください。
またご一緒に仕事ができる日を楽しみにしております。
―署名―」
いずれの場合も、一言でいいので「お祝いの言葉」「体を気遣う言葉」を入れた方が
文の印象も柔らかくなり、マナーとしてもいでしょう。
【産休メール返信】社外でのマナーと例文
取引先などから産休のお知らせメールが届く場合もあるでしょう。
社外の相手からこのようなメールが届くのは、
その相手が休みになるとあなたに影響があると考えてのことです。
仕事上、普段やり取りしている相手であることが多いです。
引継ぎ内容や後任者などが記されていることもあります。
ですから、社外から産休報告のメールが来た場合は必ず返信しましょう。
社外メールも相手との親しさの度合いによって、変えても構いません。
相手を気遣う言葉はぜひ入れましょう。
「○○様
おめでとうございます。
引き継ぎの件、承知いたしました。
お体に気をつけてお過ごしください。
また一緒に仕事できるのを楽しみにしております。
―署名―」
「〇〇様
この度はおめでとうございます。
どうぞ健やかな産休をお過ごしください。
ご復帰をお待ちしております。
―署名―」
「○○様
お疲れ様です。
この度は誠におめでとうございます。
ご多忙の中、ご丁寧にお知らせいただき恐縮です。
今後のやり取りにつきましては
引き継ぎしていただいた△△様にご連絡させていただきます。
大変な時期だとは思いますが、
体調にはお気を付けて健やかにお過ごしください。
取り急ぎお祝い申し上げます。
―署名―」
産休のメール返信を上司や先輩に送る場合
基本的な内容は同じです。
「お祝いの言葉」「体を気遣う言葉」ですね。
上司や先輩であれば、プラス「お世話になった言葉」「仕事への抱負」などを盛り込むとよいのではないでしょうか。
しかし、「お疲れ様でした」などの言葉は退職を連想させ、
相手を不快にさせかねませんので使うのを控えたほうがいいと思います。
「お元気で」なども使い方によってはよくない場合もあるので注意が必要ですね。
注意した方がよい言葉に気を付けて、謙虚な文章にした方が好感が持てます。
もちろん関係性によっては、もっと親しみのある文面にしてもよいでしょう。
「〇〇さん(役職)
おめでとうございます。
今まで〇〇さんにお世話になった分、
復帰された時には成長した姿をお見せできるように頑張ります。
〇〇さんもお体を大事に、健やかにお過ごしください。
―署名―」
「〇〇さん(役職)
この度はおめでとうございます。
仕事で困ったときはいつも〇〇さんに助けていただきました。
しばらくお会いできないのはさみしいですが、
教えていただいたことを糧にして私もがんばります。
母子ともに安らかなお産になることをお祈りしています。
―署名―」
産休メールの返しに「元気な赤ちゃん」は使っていい?
医療が発達している現代とはいえ、出産は何があるか分からないものです。
妊娠に至る過程も表面上には分かるものではありません。
人それぞれ事情や価値観は違います。
妊娠はデリケートな問題なので、
どのような言葉がその人にとってプレッシャーになるかは分かりません。
妊婦さん本人が何か持病を抱えているかもしれませんし
不妊症治療の末に授かった命かもしれません。
「元気な赤ちゃん」を一番望んでいるのは妊婦さん本人です。
しかし一番不安に思っているのも妊婦さん本人なのです。
「元気な赤ちゃんを産んでね!」
「早く戻ってきてね!」
このような言葉はよく聞きます。
発してる側は悪気はないですし、元気付けているつもりでいるのですが
このような言葉は意外とプレッシャーに感じるものです。
赤ちゃんに性別に触れることも避けておきましょう。
無事に出産を終えても、昼も夜もない育児が始まります。
妊婦さんというのは、体がしんどいのはもちろんですが
期待と不安でいっぱいでかなりデリケートになっています。
よほど親しくない限り、プレッシャーになるようなプライベートなことには触れないほうがよいでしょう。
メールでのやり取りならばなおさら注意しましょう。
産休メールの返事に「どうぞお健やかなご産休をお過ごしください。」は正しい?
「お健やかなご産休をお過ごしください」
この言葉もよく使われる言葉かもしれませんね。
この言葉はビジネスでもプライベートでも使えます。
とても丁寧な表現なので、上司や取引先に使っても問題ありません。
心配する気持ちや応援する気持ちが込められているので
出産を控えた相手に送る言葉としても適しています。
使いやすい言葉ではあるのですが、使う際に注意することはあります。
・「どうぞお健やかなご産休をお過ごしください」
・「お体を大切にお過ごしください」
・「体調に気を付けてご自愛ください」
などの言葉の意味は同じなので重複して使わないようにしましょう。
いずれもひとつだけ使うのなら大丈夫です。
「お健やかにお過ごしください」ではかしこまりすぎていて
相手に寄っては嫌味っぽく聞こえてしまう…という時は
「ご自愛ください」などの言葉の方が自然かもしれませんね。
「健やかにお過ごしください」という言葉は元気な人に対して使う言葉です。
体調不良などで急遽産休に入った人に使うには不適切なので注意が必要です。
そのような時は
「母子ともに健やかなお産になるようお祈りしております」
などの言葉がよいでしょう。
出産の挨拶メールにはどう返信したらいい?
産休中の人から出産報告のメールを受けることもあると思います。
直接連絡が来るのは報告すべき人もしくは親しい間柄だからでしょう。
ですから、返信は必ずしましょう。
まずは「おめでとうございます」と喜びを伝えた方がよいですね。
その際、母子の健康状態や退院予定日などさりげなく聞くのもいいかもしれません。
しかし出産後は体力も使って疲れています。
他の人とも連絡を取り合っているかもしれないので、あまり長々とやり取りしない方がいいでしょう。
話したいことがあるのであれば、退院後落ち着いてからの方がよいかもしれません。
「○○さん
お子様のご誕生、心よりお祝い申し上げます。
母子ともに健康と聞き、安心しました。
産後は休養が大切ですので、ご無理なさらないようにご自愛ください。
赤ちゃんの健やかな成長を心よりお祈り申し上げます。
―署名―」
「〇〇さん
このたびは元気な男の子をご出産されたと聞きました。
心よりお祝い申し上げます。
産後は休養が大切と申しますので、
どうかご無理なさいませんようにお気を付けください。
赤ちゃんがすくすくとご成長されますように、お祈り申し上げます。
―署名―」
産休に入る側のメッセージの例文は?
産休に入るための挨拶の連絡は、所属している部署、関わりのある部署、取引先など
関係性によって内容が多少変わってきますね。
同部署内ならば、朝礼などで挨拶することの方が多いかもしれません。
【社内の場合】
「お疲れ様です。
△△部の〇〇です。
わたくしごとで恐縮ですが、〇月〇日より産休をいただくことになりました。
今後の業務は□□さんに引き継いでいただきます。
産休後はそのまま育児休暇に入ります。
〇年〇月頃の復帰を予定しております。
皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまうかと存じますが
何卒よろしくお願い申し上げます。
―署名―」
【社外の場合】
「〇〇様
お世話になっております、△△会社の〇〇です。
わたくしごとで恐縮ですが、
〇月に出産を控えておりまして〇月〇日より産休をいただくことになりました。
今後の業務は□□が担当させていただきます。
つきましては□□より別途ご連絡をさせていただきます。
□□はやる気のあるしっかりした人なので可愛がっていただければ幸いです。
ご一緒にお仕事させていただき、ありがとうございました。
また何かの機会でご一緒できたら嬉しく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
―署名―」
産休のお礼のメッセージは?
産休に入る際の挨拶、お礼のメールなどは1週間~2週間前を目安に送ることが
多いようです。
業務の引継ぎ状況により必要に応じて1か月前くらいから準備する人もいます。
取引先などには早めの引継ぎが必要な場合もありますね。
・産休に入る日
・産休に入ってから復帰するまでの予定
・引継ぎの後任
・お世話になったお礼など
妊娠中は何があるか分かりません。
切迫流産や妊娠中毒など、気をつけていても急遽安静状態になることもあります。
そのような場合は不本意でも突然出社できなくなる可能性も0ではありません。
考えたくはありませんが、万が一に備えておいてもよいですね。
直属の上司や部下、重要な取引先の担当者など、
急遽休むことにより迷惑をかけてしまう相手だけにでも連絡メールを入れられるように
メールアドレスリストを作っておくのをオススメします。
入院してしまうとパソコンは使えませんし、
自宅安静だとしても横になっていなければならないので
メールアドレスリストはスマートフォンにいれておくのがよいでしょう。
復帰したら、改めてきちんと挨拶するのを忘れずに。
まとめ
「産休のお知らせメール」に返信するためのマナーは参考になりましたか?
新しい命が誕生するのはとても喜ばしいことです。
働いている妊婦さんにとっては、「仕事のこと」「お産のこと」そのあとの「子育て」など
これからのことに不安を抱えている人も多いでしょう。
少しでも患うことなく産休に入ってもらえたらよいですね。
親しい相手ならば、さらに心のこもった温かい言葉をかけてあげることができるでしょう。
どのような相手であれ、会社上の報告であることには変わりありません。
関係性や相手との距離感で考えた上でメールをするようにしましょう。
産休を終えて復帰してきた人との今後の関係にも関わることなので
短い言葉の中にも配慮をしてよい人間関係を築いてくださいね。
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