ミニマリストとは、必要最小限のものだけを持つライフスタイルを実践する人たちのことを指します。
ミニマリストには、身軽になりストレスが減るといったメリットがありますが、一方で「後悔した」「貯金ができない」といったデメリットも存在します。
本記事では、ミニマリストの末路について探ってみたいと思います。
ミニマリストを実践する上での注意点や、後悔しないための方法、やめた方がいいと思った理由、さらには本末転倒に陥ってしまった例などを取り上げていきます。ミニマリストに限らず、シンプルライフを目指す人にとっても役立つ情報が盛りだくさんです。
ミニマリストでもお金が貯まらない人が陥る末路とは
シンプルライフと聞くと、物が少なく且つ無駄なことをしないということから合理的で貯金がしやすいイメージが湧きませんか?実は必ずしもそうとは言い切れないんです。
というのも、ミニマリストは手持ちのアイテムをいかに少なくするかとうことに重きを置いていますよね。
しかし、無駄を省くためにアイテム数が少なくするということは、その限られたアイテムが良質であること、自身の生活において限られたもののみで不足が無いことが大前提になります。数少ないアイテムを大事に長く使い続ける(持ち続ける)必要があります。
となると、限られた各アイテムの単価が上がることは想像できるかと思います。
ただ、最近では安価なアイテムでもしっかりしたものはございますし、必ずしも「安かろう悪かろう」とは一概には言い切れません。
しかし、ミニマリストでもお金が貯まらない、貯金ができない傾向にある方が陥ってしまうのは、各アイテムを厳選するが故に高価なものを購入してしまうことです。
安価なものを何個も買っても、高価なものを1つだけ買っても、同じ額を使っているのであれば意味がないですよね。
モノに対するこだわりが強く、どんな状況でも譲れないポリシーがある方が「ミニマリストでも貯金ができない」というところに陥ってしまうのだと感じました。
本末転倒?時代遅れ?ミニマリストが迎える最悪の末路
やりすぎ部屋でミニマリストがうつ病に?
「ミニマリスト=モノを少なくすればいい」と、簡単に言えばそうなりますが一概にそうとは言えません。
ミニマリストは物を減らすことだけに留まらず、不要な人間関係も断捨離する人や、行き過ぎると仕事をも断捨離する人がいらっしゃいます。
ミニマリストになることにこだわり過ぎて、本来の目的を見失うと、いつのまにか孤独と人生の楽しみが見いだせない状況に陥り、最悪うつ病になってしまう可能性もゼロではないんです。
何事も真剣に取り組むことは良いことですが、度が過ぎると心身ともにバランスを崩してしまいます。
本来の「ミニマリズム」の意味と目的を見失わない、やりすぎないことがとても重要です。
異常と言われるミニマリストの現実
モノを捨てることが目的となってしまい、厳選して選んだアイテムでも十分に使用せずに捨ててしまう方も少なくないそう。
偏りがあるミニマリストの方もいらっしゃるそうです。
例えば、アニメのフィギュア収集癖があるがミニマリストである方もいらっしゃいます。
その方にとってフィギュアは生活必需品のため、フィギュアを断捨離することはないとのことでした。
その分、他のモノ(インテリア用品全般)は全て排除した部屋でフィギュアと共に暮らしているそう。
しかし、この生活に対して「正しい・間違っている」という判断は他人がすることではないですよね。
この場合のミニマリストは「異常だ」と言われがちではあると思いますが、ご本人が納得のうえ、楽しく暮らしているのなら全く問題ないと思います!
しかし、人間関係の断捨離は慎重にならなければいけません。
もちろん、自分にとって悪影響な人脈を断つというのは生活やメンタルの安定・安心には必要なことでしょう。
しかし、度が過ぎると大切な人も自ら断ち切ってしまう可能性も・・・「本当に大切なものは失って初めて気づく」という言葉もあるように、人間関係を部屋の不用品と同等の価値観で断捨離することは、避けたいですね。
病気にならないために知っておくべきミニマリズム
ここにきて再度確認です。ミニマリズムとは一体何なのでしょう。原点回帰しましょう。調べると下記のような意味が出てきました。
1.1960年代に盛んになった造形芸術。芸術家の自己批判や芸術作品の非人称的外観、単純性を追究し、あらゆる装飾を取り払った最小限の芸術
2.余分な飾りを完全に取ったシンプルな機能に徹したシルエットを特徴とするファッション。また、そういう考え方。
引用元:Welio辞書
ミニマリズムというのは、ミニマリストの考え方(思考)の根源になる思想です。元は、芸術のスタイルからきているものだったんですね。
今回の記事で紹介している「ミニマリスト」には2の方が相応しいと思いますが、両方ミニマリストの根源となる考え方や芸術ですね。
皆さんの認識と大体は同じでしたか?芸術が元となっていることは知りませんでした。
1960年代から「ミニマリズム」という芸術があり、約60年経った今でも同様の意味で使われているって凄いことですよね。
ミニマリズムの歴史を感じます。
ミニマリズムという言葉の意味を再認識したところで、病気にならないためのミニマリズムをご紹介できればと思います。
ミニマリズムとは、ただ単に生活をシンプルにするだけが目的ではありません。
健康的な生活をし、病気をしないということもミニマリズムを意識することで可能になります。
ミニマリストになることで、効率的に健康になれたら最高ですよね。
病気にならないためのミニマリズムは、大きく分けて2つあると思います。
- 食生活をシンプルに!(不要なものは極力食べない)
- 時間の使い方をシンプルに!(自分が本当に大切にしていることに時間をかける)
まず1つ目。食生活をシンプルにするということは具体的にはどういうことでしょうか。
それは、素材そのものを味わうことです。
味が濃いもの(いわゆるジャンクフードや添加物が多い食品)は、やはり体に負担がかかります。
すぐに影響は出なくとも、将来的に病気を誘発する可能性も高いです。甘味料、保存料、着色料、さまざまな添加物が現代の食品には入っています。
今や当たり前になりましたが、そもそも昔は添加物などなかったのです。
そのため、私たちの祖父母の世代は素材そのものの味を活かした食事をしていたことから骨や肌が丈夫で長生きが出来るのだと思います。
食生活をシンプルに、と言ってもなかなか難しいとは思うのですが、不要なものをとらない意識を心がけると健康的になれること間違いなしです。
続いて2つ目。情報の取捨選をすることです。
これは、本当に自分が大切だと思うことだけに時間を費やすということです。
現代には情報が溢れかえっており、SNSを開けばすぐに自分が欲しい情報やモノが手に入ります。
しかし、それが必ずしも良いとは限りませんよね。
見たくない情報も常に入ってきてしまい、特にそこまで必要性を感じていないモノでもその場の感情で手に入れられる現状。
便利な時代にはなりましたが、便利になったからこその苦悩も多いですよね。
情報社会において、ミニマリズムはストレスフリーの状態に近づく手段だと思います。
ミニマリズムが病気を防ぐ、というのはこのような意味合いだったんですね。
ミニマリストをやめたほうがいい場合とその判断基準
「捨てて・買う」を繰り返す本末転倒に陥った時
ミニマリズムを意識するあまり、モノを捨て続けてしまうこともあるかと思います。
捨てたモノが、必要だったことに後から気付き、再度購入するという本末転倒な状況に陥ることもあると思います。
1度でもそのようなことがあった場合は、捨てようとした時に踏み留まって冷静になることが必要だと思います。
そのモノが1週間なくても生活に支障がないモノであれば、私は捨ててもいいと思います。
ただ、必要だと分かっているにもかかわらず捨ててしまうのは良くないことですよね。
目的が「モノを捨てる・手放す」ことになった時
ミニマリストの目的は、『シンプルな生活で、心を豊かにすること』が一番の目的だと思います。
そうであるにも関わらず、モノを捨てる(手放す)ことを目的にしてしまうと、必要なモノまで捨ててしまう可能性がありますよね。
何の為に捨てるのか、手放すのかを改めて考えてから行動にうつすこと大事だと思います。
友人・家族が離れていった時
ミニマリズムを徹底するあまり、友人や家族が離れていった時はどうしたらよいのでしょうか。
ミニマリストに限らず、自分の価値観を理解されずに人が離れていく可能性は大いにあり得ますよね。
ミニマリストの場合、生活に直結する価値観なので注意が必要かと思います。
ミニマリズムに限りませんが、自分の価値観を相手に強要しなければ全く問題ないと思います。
いろんな思考の方がいて社会が成り立っています。お互いに理解し合い、共存することが大切です。
ミニマリズムの価値観だけではなく、あらゆるもの(こと)に対する価値観って人によって本当に様々ですよね。
例え自分が相手を思って「こうする方がいいかもしれない」と思ったとしても、押し付けてしまうと人間関係が上手くいきません。
適度なバランスを保ちながら「こういう価値観もあるんだよ」というように広めていくことは全く問題ないと思います。
ミニマリストの方は、周りにいる方々を大事にしながらミニマリズムを徹底していきましょう。
ミニマリストをやめた人たちの後悔の声を紹介
ミニマリストをやめた方々のお声を色々と調べてみました。
ミニマリストになって後悔した人はいるのかどうか、ミニマリストをやめて後悔はないのかどうか、気になりますよね。
ミニマリストやめた今
— ミニマリストでぶ (@koukikuuunn) August 7, 2022
ミニマリストの思考はありつつ増やしたいものや体験したいものにはお金を使っていく
少ないお金で生活するのではなく、多くのお金を稼いで質素に生活する。
本当に交友関係を築いて行きたい人やワクワクする人以外はもう相手にしない。
ミニマリストはきっかけでしかないから
ミニマリスト動画
— ネコのあび (@nekono_aby) November 24, 2022
見てると
元の収入がある人
ばっかり
5~10万使うの
やめただけ
収入が違いすぎて
そのカットした額が
手取りだよねぇー
オレ
参考にならないよ pic.twitter.com/06xEPlQM2p
ミニマリスト目指すのやめたので、なんとフォークも持ってます(一人暮らし始めた頃は全部箸で食べてた)
— かばやん🌸👩🏻💻 (@kabayan256) March 2, 2023
質素倹約とかミニマリストとかやめた~。
— しばいぬちゃん🐶 (@shibainucyan) September 27, 2020
いくらお金を貯めても死んだら価値無し。
あの世まで持っていくことできないしね。
私はミニマリスト(自称)かつ、食料品やトイレットペーパー等の必ず使う日用品は安い時に大量購入しストックする【備蓄型ミニマリスト】なんだよね。でも呼びにくいじゃん?
— 珈琲おいしい😊☕️🌸 (@so48214654) September 29, 2022
だから省略して【ビチマリスト】なんて良くない?😘って思ったけど...なんか漏らしてそうなのでやめた!!#ミニマリスト
最近「ミニマリストなのに〇〇を持ってる」と批判されるとの理由で名乗るのをやめた人が増えています。でも何を持っててもミニマリストでいいと私は思います。要・不要は人によって違うのは当たり前で極限まで減らす必要なんかないと思います。
— saku (@sakuhina0918) July 1, 2020
本物はきっと誰かと比べる事こそ最初に捨てています。
断捨離
— ちゃかこ (@Chakako6) February 20, 2023
ミニマリスト
丁寧な暮らし
以前プロフにミニマリストと書いていたがYouTubeで見るミニマリストとは違うのでやめた
ソファもテーブルもベッドもないのがミニマリストなのか
私と夫ナイジェルにとって必要な物は手放さない
ベッドはナイジェルが潜り込む場所だしね🐱
皆自由だから私も自由 pic.twitter.com/Jeb03OZ6iM
- ミニマリストだから常に断捨離をしなければいけないことが苦痛だった。
- 家族や友達が離れていってしまい、寂しい。
- モノが減り過ぎて、不便な生活に耐えられなくなった。
このような、本来のミニマリズムから離れ、やりすぎてしまった方が「ミニマリスト」をやめる傾向にあります。
また、やりすぎてしまった方々は、ミニマリストをやめたことに後悔はなく、むしろ活き活きとされているようにみられます。
それは、本来の自身の生活にとっての「ミニマリズム」に気づけたということではないでしょうか。
SNSなどで有名なミニマリストが必要ないと断言するものでも、自身の生活を豊かにするためには必要なものも当然あります。
何を捨て、何を大切にするのかは、一人一人違って当然なのです。
自分が適している生活様式を無理やり変えてまで、ミニマリズムを徹底しなくてもよいということが分かりますね。
ミニマリストで有名なしぶさんは病気?噂を調査
みなさん、ミニマリストで有名なしぶさんをご存じでしょうか。
ミニマリストで有名ではありますが、著作家・YouTuber・プロダクトデザイナーとしてもご活躍中です。
有名になったきっかけはブログですが、Youtubeや出版、講演や製品開発など幅広く活動されています。
2018年には初めての著書『手ぶらで生きる。』を出版しました。
発売日に重版が決定し、国外2か国でも翻訳され、一時期話題にもなりましたよね。
ミニマリストのしぶさんは、かなり内向型でHSPとのことです。
その場や人の空気を読み取る能力が長けているが、情報を読み取りすぎるため必要以上に疲れてしまう症状。
繊細で変化に敏感なため、疲れやすい特徴がある。自己否定感が強い傾向のこと。
ミニマリストのしぶさんは、HSPである人こそミニマリストに向いているという考えだそうです。
確かに、モノが溢れかえっている中で生活しているとしんどくなってしまいそうです。
出来るだけシンプルライフを心がけることが、HSPの症状を和らげることが出来るのでは、と私も思いました。
ミニマリストの目的を見失わなければ悲惨な末路にはならない!
ミニマリストの目的は、あくまで「シンプルで快適な生活を送ること」です。
モノが幸せをもたらすわけではなくて、幸せは心の中の感情だ。幸せになるためにモノを使ってはいけない。
モノは、最良の人生を送るための道具として使うべきだ。
引用元:TheAsahiShinbunGLOBE+
これは、ミニマリストのカリスマである『ジョシュア・フィールズ・ミルバーン』の言葉です。
ミニマリズムが全世界的に広まり、世界中にミニマリストがいます。
「日本で流行っただけなのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思います。(私もそうでした。)
ミニマリズムの思考は海外からやってきました。それが日本でもブームになり広まったのです。
今やミニマリストや断捨離の本が依然と比べて大幅に増えましたよね。
それだけ興味・関心を抱いている人が多いという、何よりの証拠ですよね。
ただ、何事もやり過ぎると本末転倒になってしまいます。『過ぎたるは及ばざるがごとし』という諺がありますよね。
全ての物事に対して、程々に取り組むことの重要性を改めて感じます。
ミニマリストを目指し、断捨離をすることは、とても良いことだと思います。
しかし、心身のバランスを崩してしまったり、周りが見えなくなった場合には、一旦は立ち止まりましょう。
何のためにミニマリズムに興味を持ち、ミニマリストを目指しているのか。
ミニマリストになって自分はどうなりたいのか、どのような人生を送りたいのか。
立ち止まって、振り返ってみましょう。人間みなそうですが、何かに熱中し過ぎている時は周りが見えなくなるものです。
一度冷静になれば、本来の目的や自分が目指すべきスタイルが必ず見えてきます。
現役でミニマリストの方も、これから目指している方も、まずは自分を大事にすることが一番です。
私も今回の記事を執筆していて、断捨離しなくちゃ!という気分になりました。
少しでも自分の心や生活を豊かにできるようなミニマリズムを取り入れていけたらいいなぁと思います♪
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